いつも素敵な本を貸してくださるご近所の方から教えていただいた本です。
ちいさな文章とかわいらしいイラストで綴られた1頁1頁が、すうっと素直に沁み込んできます。
ひとつ、紹介してみましょうか。
「気楽になる練習」
9つ持っていながら、10を満たそうとするから
いつも追われて余裕がないのです。
99持っていながら、100を満たそうとするから
いつも不安でいそがしいのです。
100を満たせば1000がほしくなり、
1000を満たせば10000がほしくなり......
そのうち、ほんとうに大切なものは、
みんな消えてなくなってしまいます。
満たそうなんて、考えないでください。
いまが最高だと思ってください。
あなたの手やあなたのこころが、いますぐ満たそうとがんばらなくても、
人生というものは自然に満たされるものなのです。
ちなみにこの本の訳者は、蓮池薫さんです。
蓮池さんが、一語、一語、心を尽くして丁寧に丁寧に選んだであろう愛しい母国語なのだと思うと、余計にグッとくるものがあります。優しく強くこころに届く、素晴らしい訳だなぁって思う。
(翻訳ものは、半分は作者の手を離れた、また別の作品だというのが私の持論なのです。)
機会があったらぜひ手にとって、かわいいハルちゃんと心静かに哲学してみてくださいね♪
「ハル~哲学する犬~」 ポプラ社