2014年9月22日月曜日

日曜小美術館112・「セクシー・ダイナマイツ!」

今朝、つづら(...と呼んでいるのは、過去の作品の保管箱。)を開いてみたら、
懐かしい作品のコピーが出てきまして。

すると折も折、開催中のアジア大会でシンクロナイズドスイミング、銀メダル獲得のニュース!

で、今日の1枚は急きょ変更、これにしてみました!

「セクシー・ダイナマイツ!」

実に15年以上も前、人生初個展のときに出品した、問題作です(笑)。


それにしても過去の作品を観ることは、かなり恥ずかしくもありますが、お勉強にもなります。

当時は、筆がノってくると細かいところに”微妙なモノ”をこれでもかと描きこんで止まらなくなってしまうという、今考えると多分に毒っ気もはらんでいた作風だった...ような(笑)。

絵を描き始めたばかりの二十歳そこそこの小娘はまさに傍若無人、
ただ自分だけが楽しんでいて観る者の立場に立つなどという発想はみじんもない!

妙齢のおばちゃんたちにシンクロをしていただくという題材そのものがまず恐れ多い(笑)。
お化粧がすっかりおちてあらわになった極薄まゆ毛、脇のぼつぼつ(きゃ~、ゴメンナサイっ!!)、首筋に貼ったエレキバン、腕には当時流行っていた健康ブレスレット”ライマ”...

目を覆いたくなるような、ある意味”暴力描写”...!?

反面、

おばちゃんたちの表情が、本当にいきいきと楽しそうなのは、
おそらく当時の私自身が幼子のように、描くことを唯々純粋に楽しんでいるせい。

そして、8人の肌の色や髪型や体型を個性に合わせて描き分けたり、
ペディキュアをしている人、ネックレスをしている人、ウォータープルーフの口紅をしている人
...など、小さな自己主張を持たせてみたりと...

いつもばたばたしている今現在のわたしには到底できていない、じっくり時間をかけた
丁寧な描き込みがなされていることについては、素直に拍手を送りたくなります。


こうしてあらためて昔の作品=昔の自分と向き合うことが出来るのも、
なんだかんだ苦戦しながらも(笑)、知らずのうちに、日々成長しているからなのですよね。

歳くったけど(笑)、
積み重ねてきたものがあるって、
振り返ることのできる過去が出来たって、

幸せなことなんだなって

思いました^^。


追伸:この原画は数年前、オーダーメイドで中高年の方に水着を作る
お仕事をはじめた友人のところへ里子に行き、可愛がってもらっています。




4 件のコメント:

きゅうる村 さんのコメント...

わ。驚き。
こういう方向があったとは。
私は、こういう方向、
リアルなまなざし、大事だと思う。
そこをまず押さえないと、
個性ある美に行き着かないと思う。

たかはしまいこ さんのコメント...

きゅうる村さんへ。

なにごとにおいても直視&凝視しすぎる傾向があります。
それはけっこうしんどい性質でもあるのですが(笑)、つきつめてゆけば”個性ある美”に行き着けるのかもしれませんね。

勇気出ました。ありがとうございました!

ゆうこ さんのコメント...

里親です。
「あらっ?」っといった感じで、お客様の方からこの絵について質問されることが多い。
「友人のイラストレーターの・・」と話し始めると、
大抵、こんなテーマでお願いして描いて貰ったと勘違いされます。
実は、私が水着の仕事を始めるずっと前に生まれていたなんて、運命としか思えませんね<3
再会出来たご縁に感謝。

たかはしまいこ さんのコメント...

ゆうこちゃんへ。

ほんとうにこの絵のいきさつ&私たちの再会は何度考えても不思議です。”ご縁”としかいいようがない。スゴイっ!!

ご縁をたいせつに、今後も末永い友情を育ててまいりましょう。
おたがいおばあちゃんになったときいろいろおもしろいことがあったね~、と振り返るのが楽しみです(笑)。