大人になると、たくさんのひとと出逢う。
わたしはひとが大好きだから、ひとと出逢うことは、極上の幸せだ。
その気持ちに微塵の嘘もないのだけれど、
ときどきふと、
ときどきふと、
得も言われぬさみしさに囚われることがあるのだ。
ひとり誰かと出逢う度に、ひとりひとりとの濃度が、薄まってしまうのではないか、と。
実際はそんなこと、杞憂に過ぎないのだろうけれど、
旧友たちとの時間が少なくなってゆく現状に、少し、悲しくなることも事実で。
本当に大切にしたい人たちとの時間を削って、安らぎの岸辺を離れて、
頼りなくおんぼろな小舟にひとり乗り込んで、
わたしはいったいどこまで流れてゆくつもりなんだろうか、と。
ひとと出逢うことに疲れた日、カミヤへ行った。
カミヤは、浅草の、神谷バーのレストラン。
ここにはいつでもひとがいっぱい。
昼ひなかから盛大に酔っぱらってるおじちゃん。お喋りに花咲かすおばちゃん。
もくもくと美味しそうに食事をする、おにいちゃん。
そして、缶詰のミカンとパインの飾られたプリンに癒される、わたし。
ひとに疲れて、人込みさながらの店へ行くなんて、あべこべのようだけど。
ここにいるのは、みんな、知らないひと。知り合いではない、ただのひと。
わたしと、同じ。
愛しき同胞。
みんなさみしさを抱えてるけど、こんなに楽しそうに、笑って、生きてく。
それで、いいんだ。
ひとり誰かと出逢う度に、ひとりひとりとの濃度が、薄まってしまうのではないか、と。
実際はそんなこと、杞憂に過ぎないのだろうけれど、
旧友たちとの時間が少なくなってゆく現状に、少し、悲しくなることも事実で。
本当に大切にしたい人たちとの時間を削って、安らぎの岸辺を離れて、
頼りなくおんぼろな小舟にひとり乗り込んで、
わたしはいったいどこまで流れてゆくつもりなんだろうか、と。
ひとと出逢うことに疲れた日、カミヤへ行った。
カミヤは、浅草の、神谷バーのレストラン。
ここにはいつでもひとがいっぱい。
昼ひなかから盛大に酔っぱらってるおじちゃん。お喋りに花咲かすおばちゃん。
もくもくと美味しそうに食事をする、おにいちゃん。
そして、缶詰のミカンとパインの飾られたプリンに癒される、わたし。
ひとに疲れて、人込みさながらの店へ行くなんて、あべこべのようだけど。
ここにいるのは、みんな、知らないひと。知り合いではない、ただのひと。
わたしと、同じ。
愛しき同胞。
みんなさみしさを抱えてるけど、こんなに楽しそうに、笑って、生きてく。
それで、いいんだ。