2014年5月11日日曜日

日曜小美術館95・ダレノタメニ、エガク

先日、以前のバイト先の係長から、こんなお電話をいただきました。

「ポスティングスタッフのFさんから、
”最近、配布するチラシを梱包してある新聞紙にイラストhttp://takahashimaiko.blogspot.jp/2012/11/blog-post_4.htmlが描かれてないけど、どうしたの?”
って聞かれたから、
”あのイラストを描いていたたかはしさんは、本業が忙しくなって退職したんですよ、
って伝えておいたよ。
Fさんが、たかはしさんに宜しくって。」

Fさんは、決してきれいとはいえない折り目だらけの古新聞にマジックで描かれた落書きを、毎週毎週楽しみにして、大切にとっておいてくださったのだそうです。

嬉しくて、胸がいっぱいになってしまいました。
Fさんのお気持ちにも、それを伝えて下さった、係長の優しいお心遣いにも。

あの梱包作業は、わたしも大好きだった仕事。
小さな落書きも、どちらかといえば、自分の楽しみで描いていたくらいで(笑)。

あまりに忙しくて、なにも描けなかった日もあったな。
めっちゃへたくそな日も、あった。
アイディアに詰まって(笑)、いつかと同じものを描いてしまったことも...。

そんなに楽しみにしていてくれた方が、いたのにね。
どんな小さな仕事も手を抜かず、いつでも、もっとちゃんと描けばよかったな...。

いろんな思いが錯綜してしまいましたが、
この出来事は、今後のわたしの、イラストレーターとしての在り方に
大切なことを教えてくれました。

”ダレノタメニ、エガク”

”楽しみにしてくれている方たちのために!!”

それだけのシンプルなことが、わたしにとって何よりの幸せなのだ、と。

...もしもこのさき、
わたしが今日のこんな気持ちを忘れるようなことがあったら...

思いっきり、げんこつで、ブン殴って下さい。













2 件のコメント:

かえる洋裁店 / Kaëlle Clothing さんのコメント...

このすてきなエピソードもきっと、大切な節目のお誕生日祝いだったり事務所オープン祝いだね。心が通いあうってこういうことだなーとあらためて思って温かい気持ちになりました。ものをつくるというのは意識してもしていなくてもやっぱり心が届いちゃうんだ。Fさんはきっといつも楽しい気持ち通信を楽しんでくれていたのだと思います(^^)

たかはしまいこ さんのコメント...

かえるさんへ。

そうなの。もちろん、係長はわたしの誕生日とは知らなかったけれど、この電話を下さったのは、不思議なことに10日だったんだ。

かえるさんもイベント出店を通じて、心の通い合うすてきな経験をたくさんしていることと思います。きっと末永いおつきあいになる”運命の出逢い”も、あることでしょう。

双子以外のシンクロも、日々起こっているようですね(笑)。大切にしようね^^!