先月の金沢旅行に合わせて、金沢出身の大好きな詩人・小説家、室生犀星の「蜜のあはれ」という小説を読みました。
「おじさま」こと、おそらくは犀星自身の分身であろう老作家先生と、先生の家のお池に住む金魚の化身で、自分のことを「あたい」と呼ぶ小悪魔な娘・赤井赤子の、とびきりキュートでちょっぴり艶っぽい会話のみで綴られたこの作品に、それはそれは魅了されてしまいました!
で、赤井赤子ちゃんを描いてみたのです。
「あたい」
この小説、昭和の前半に書かれたとは思えない斬新さに度肝を抜かれてしまいましたが(笑)、おじさまとあたいのかなり奇抜な会話がちっとも下品でなく、このうえなく可愛らしいのは、やはり昭和の美しい言葉と、ゆったりとした空気感あってのことなのでしょう。
くすっと笑えながらも、リアルに人間の本質にせまっているところも素晴らしい。
洒脱なふたりのやりとりのなかに、煌く宝物がたくさんちりばめられています!
”夏休みの推薦図書”でございますよ♪
6 件のコメント:
金魚ファンとしてはぜひ読んでみます。
きゅうる村さんへ。
読後、赤井赤子ちゃんのあまりの小悪魔っぷりに、金魚ギライにならないでくださいね(笑)。
あはは、そんなことはないと思いますよ。
金魚も小さな水槽で買うと、喧嘩をしたり、大変です。
アマゾンマーケットプレイスから来るのを楽しみにしています。
金魚、大きな水槽で1匹だけ飼うと際限なく大きくなるらしいですよ(?)。
金沢散歩の時に教えてくれた一冊だったね!
赤井赤子ちゃんとは・・・犀星先生の本を読んで犀川をながめたら違う景色に見えるかも?!
犀川に赤子ちゃん、泳いでいるかも(笑)!!
人間に化けている時の赤子ちゃんは、お洒落して、ハンドバッグ片手に丸ビルにお出かけしたりもします。
古き良き昭和の雰囲気を楽しめる一冊だよ♪
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