安倍首相の「安倍内閣として、(村山談話を)そのまま継承しているという訳ではない」という発言、またこの見解を支持する旨の高市早苗氏の発言をめぐる騒動が、連日新聞やニュースで取り上げられています。
いままで「村山談話」をきちんと読んだことがなかったので、この機会に全文に目を通してみました。
「村山談話」全文 → http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/danwa/07/dmu_0815.html
音読してみたら、すごく胸を突くものがあって。涙が出そうになった。
恥ずかしながら、歴史にも政治にも大変不勉強な私ですから、ここで軽々しく内容についてどうこうと意見することはとても出来ません。
ただ、心を動かされたのは、村山富市元首相そのひとの、正義と勇気の心。
自分が正しいと思う意見を曖昧な言葉にすりかえることなく堂々と発言する、ということ。
過ちは過ちであったと、真正面から認める、ということ。
事実をすべて受け止める、ということ。
謝る、ということ。
本来当たり前に、自然に出来て然るべきこれらのことが、人間にとって、どれだけ困難であることか。
いったい私たちのうちどれだけの人間が「正義と勇気」を実行できていることか。
完璧に実行することなど不可能であり、綺麗事なのでしょう。
けれども、こうやって、立派にやり遂げた人がいる。
ものすごいことではありませんか。
少し前に、朝日新聞に掲載された村山元首相の生い立ちから現在までを綴った連載を読み、地味だけれどこつこつと、何事も信念を持ってやり遂げるという人間性にとても共感を覚えました。
阪神淡路大震災や地下鉄サリン事件など大事件が次々と起こり、大変な時代の政治を担った村山元首相。
前述のとおり不勉強な身ですから、彼の政治家としての手腕は私にはよく解りません。
けれど、たとえ名政治家ではなかったのだとしても、人間としては一流と言って良いかたではないでしょうか。
「村山談話」を発表したその功績。ひとがなかなか持てない正義と勇気を、実行したかた。
わたしは尊敬し、支持します。
彼のように、自分のなかの正義軸を曲げることなく発言し、実行する勇気を持って生きて行きたい。
事なかれ主義で、狡くて、なかなか意見を主張出来ない今の私には、綺麗事以外の何物でもないけれど。
でも頑張って、気持ちをしっかりと持って、理想とするところを目指して、進んで行こうと思うのです。
2 件のコメント:
今回村山談話が読めて良かったです。リンクありがとうございました。
音読した、という所に共感。目で読むのと全然違いますよね。私はときどき美智子皇后の「橋をかける」を音読します。美しい言葉、美しい文章、美しい精神を味わう気がします。このときは、いつもよりゆっくり発声している私です。
モルペンさんへ。
こんな風にブログ上での意見交換をきっかけに、お互いにあたらしいことへの興味の扉が開かれるって、素敵なことですね♪
わたしも「橋をかける」、ぜひ読んでみたいと思います。
ありがとうございました!
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