昨日のブログに書いたとおり、私は下戸のくせに、神谷バー(台東区浅草1-1-1、1880年創業の日本で一番古いバー)が大好きなのです。
好きが高じて数年前、創業者の旧別荘にまで見学に行ってしまいました(笑)。
http://business4.plala.or.jp/g-inage/aboutus/kamiyabeibesso.html
なぜ?とよく笑われるのですが、これには深い訳がありまして。
神谷バーとの出会いは、京成沿線の現在の住まいに引っ越してきた10年ほど前。
京成電車のなかでひときわ目を引く素敵な広告がありました。
この広告ポスター、1年を通してシリーズ化されていて、季節ごとに掛けかえられるのです。
その年によってテーマは様々ですが、基本はお洒落でシンプルなビジュアル表現(イラストのこともあり、写真のこともあり、色と形の組み合わせだったこともあったっけ) と、コピーか短文の組み合わせで構成されています。
http://www.kamiya-bar.com/adv.html
電車にゆられて帰り道、何度神谷バーの広告にほっと癒されたことか。とくんっと胸が高鳴ったことか。きゅんっと切なくなったことか...。
こんな気持ちになったの、私だけではないはず。
1世紀以上にわたっていつの時代も、一生懸命働いて疲れ果てて帰路につくひとたちに、小さな”心の元気”を与え続けてきたのでしょう。
商品のアピール。その目的を完璧に達成しつつ、それをはるかに上回る何かを、見る人の心に与えてくれるポスター。素晴らしいアートです。そんな広告を発信し続けるこの老舗バーの姿勢に、私は惚れ込んでいるのです。
”いつの日か...こんな素敵なポスターを作ってみたい!”
これ、私が神谷バーからいただいた、大きな夢。
だからね、神谷バーの空気感を感じて夢へのモチベーションを維持するために、お酒が1滴も飲めなくっても、ときどき通っているわけなのです(^^ゞ。
神谷バーと私...なかなか素敵な出会いでしょう?
4 件のコメント:
とっても納得。
世界でも日本でも、まだまだ知らないところだらけなんだ。
まだまだ楽しめるんだ。
こういうデザイン、いいですね。
品格があって。
品格があって、シンプルかつ的確。しかもあたたかさもある。そこが大好きです。
本当に、まだまだ未知の楽しみがあっちこっちにあふれていると思うと、嬉しくなっちゃいますよね!
紹介してくれてありがとう!
わたしは特に2008年シリーズが好みだなぁと思いました。音楽もそうだけど、ちからのあるコピーとか広告も見るとその時代の思い出にぐっと引き戻されたりするよね。宣伝会議が出版している「日本のコピーベスト500」という本を前にいただいたんだけど、面白かったよ!
自分が大衆アートの世界に魅かれる理由が、神谷バーの広告シリーズの中に見え隠れしているに気がするんだ。
わたしも2008年好き!
対照的にとがった感じの2010年も、またいい。
「日本のコピーベスト500」、探してみるね!
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